みみの無趣味な故に・・・

読書感想、本にまつわるアレコレ話。時々映画、絵画鑑賞の感想も書いてます。

『秘密』 東野 圭吾

 

秘密 (文春文庫)

秘密 (文春文庫)

 

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内容(「BOOK」データベースより)

妻・直子と小学5年生の娘・藻奈美を乗せたバスが崖から転落。妻の葬儀の夜、意識を取り戻した娘の体に宿っていたのは、死んだはずの妻だった。その日から杉田家の切なく奇妙な“秘密”の生活が始まった。映画「秘密」の原作であり、98年度のベストミステリーとして話題をさらった長篇、ついに文庫化。

 

悲しみ、苦しみ、やるせなさ、虚しさを平介はこれから一生抱えていかなければならないと思うと、なんて辛い話なんだろう。と思う反面、なんでこんな話が作れるんだろうと感心してしまった。どんな形でも生きていてほしいと大切な人の事を思う気持ちは誰にでもある。と思う。でも娘の体に宿る。もう両方失ったに等しいこの事実でも平介は喜んでる。苦痛の日々が始まるのに。二人だけの”秘密”ではなかった結末。すばらしい。