みみの無趣味な故に・・・

読書感想、本にまつわるアレコレ話。時々映画、絵画鑑賞の感想も書いてます。

★★★★★

『存在のすべてを』 塩田 武士

存在のすべてを 作者:塩田 武士 朝日新聞出版 Amazon おすすめ ★★★★★ 【内容紹介】 平成3年に発生した誘拐事件から30年。当時警察担当だった新聞記者の門田は、旧知の刑事の死をきっかけに被害男児の「今」を知る。異様な展開を辿った事件の真実を求め再取材…

『君が手にするはずだった黄金について』 小川 哲

君が手にするはずだった黄金について 作者:小川哲 新潮社 Amazon おすすめ ★★★★★ 【内容紹介】 認められたくて、必死だったあいつを、お前は笑えるの? 青山の占い師、80億円を動かすトレーダー、ロレックス・デイトナを巻く漫画家……。著者自身を彷彿とさせ…

『星を編む』 凪良 ゆう

星を編む 作者:凪良ゆう 講談社 Amazon おすすめ ★★★★★ 【内容紹介】 第20回本屋大賞受賞作『汝、星のごとく』続編。『汝、星のごとく』で語りきれなかった愛の物語。櫂と暁海を支える教師・北原が秘めた過去(「春に翔ぶ」)、櫂の小説『汝、星のごとく』と…

『かたばみ』木内 昇

かたばみ (角川書店単行本) 作者:木内 昇 KADOKAWA Amazon おすすめ ★★★★★ 【内容紹介】 「家族に挫折したら、どうすればいいんですか?」太平洋戦争直前、故郷の岐阜から上京し、日本女子体育専門学校で槍投げ選手として活躍していた山岡悌子は、肩を壊した…

『一線の湖』 砥上 裕將

一線の湖 作者:砥上裕將 講談社 Amazon おすすめ ★★★★★ 【内容紹介】 主人公・青山霜介が、ライバル・千瑛と湖山賞を競い合った展覧会から2年が経った。大学3年生になった霜介は水墨画家として成長を遂げる一方、進路に悩んでいた。卒業後、水墨の世界で生…

『神よ憐れみたまえ』 小池 真理子

神よ憐れみたまえ 作者:小池真理子 新潮社 Amazon おすすめ ★★★★★ 【内容紹介】 昭和38年11月、三井三池炭鉱の爆発と国鉄の事故が同じ日に発生し、「魔の土曜日」と言われた夜、12歳の黒沢百々子は何者かに両親を惨殺された。母ゆずりの美貌で、音楽家をめざ…

『収容所から来た遺書』 辺見 じゅん

収容所(ラーゲリ)から来た遺書 (文春文庫) 作者:辺見 じゅん 文藝春秋 Amazon おすすめ ★★★★★ 【内容紹介】 敗戦から12年目に遺族が手にした6通の遺書。ソ連軍に捕われ、極寒と飢餓と重労働のシベリア抑留中に死んだ男のその遺書は、彼を欽慕する仲間達の…

『日の名残り』 カズオ イシグロ

日の名残り (ハヤカワepi文庫) 作者:カズオ・イシグロ,土屋 政雄 早川書房 Amazon おすすめ ★★★★★ 【内容紹介】 品格ある執事の道を追求し続けてきたスティーブンスは、短い旅に出た。美しい田園風景の道すがら様々な思い出がよぎる。長年仕えたダーリントン…

『スワン』 呉 勝浩

スワン (角川文庫) 作者:呉 勝浩 KADOKAWA Amazon おすすめ ★★★★★ 【内容紹介】 ショッピングモール「スワン」で無差別銃撃事件が発生した。死傷者40名に迫る大惨事を生き延びた高校生のいずみは、同じ事件の被害者で同級生の小梢から、保身のために人質を見…

『文身』 岩井 圭也

文身(祥伝社文庫い36-1) (祥伝社文庫 い 36-1) 作者:岩井圭也 祥伝社 Amazon おすすめ ★★★★★ 【内容紹介】 好色で、酒好きで、暴力癖のある作家・須賀庸一。業界での評判はすこぶる悪いが、それでも依頼が絶えなかったのは、その作品がすべて“私小説”だと宣…

本屋大賞2023勝手に大予想

いよいよ明日4月12日に本屋大賞が発表されます。 毎年本屋大賞のノミネート全作品を読んで、ランキング予想をしてますが、毎回書店員さんの過密スケジュールには驚かされます。1月20日にノミネート作品が発表され、2月28日までにすべてを読んで、順…

『しろがねの葉』 千早 茜

しろがねの葉 作者:千早茜 新潮社 Amazon おすすめ ★★★★★ 【内容紹介】 天才山師・喜兵衛に拾われた少女ウメは、銀山の知識と未知の鉱脈のありかを授けられ、女だてらに坑道で働き出す。しかし徳川の支配強化により喜兵衛は生気を失い、ウメは欲望と死の影渦…

『爆弾』 呉 勝浩

爆弾 作者:呉勝浩 講談社 Amazon おすすめ ★★★★★ 【内容紹介】 東京、炎上。正義は、守れるのか。些細な傷害事件で、とぼけた見た目の中年男が野方署に連行された。たかが酔っ払いと見くびる警察だが、男は取調べの最中「十時に秋葉原で爆発がある」と予言す…

『夜と霧』 ヴィクトール・E・フランクル

夜と霧 新版 作者:ヴィクトール・E・フランクル みすず書房 Amazon おすすめ ★★★★★ 【内容紹介】 〈わたしたちは、おそらくこれまでのどの時代の人間も知らなかった「人間」を知った。では、この人間とはなにものか。人間とは、人間とはなにかをつねに決定…

『算法少女』 遠藤 寛子

算法少女 (ちくま学芸文庫) 作者:遠藤 寛子 筑摩書房 Amazon おすすめ ★★★★★ 【内容紹介】 父・千葉桃三から算法の手ほどきを受けていた町娘あきは、ある日、観音さまに奉納された算額に誤りを見つけ声をあげた……。その出来事を聞き及んだ久留米藩主・有馬侯…

『忘れられた巨人』 カズオ イシグロ

忘れられた巨人 (ハヤカワepi文庫) 作者:カズオ イシグロ,Kazuo Ishiguro 早川書房 Amazon おすすめ ★★★★★ 【内容紹介】 老夫婦は、遠い地で暮らす息子に会うため、長年暮らした村を後にする。若い戦士、鬼に襲われた少年、老騎士……さまざまな人々に出会いな…

『ミシンと金魚』 永井 みみ

ミシンと金魚 (集英社文芸単行本) 作者:永井みみ 集英社 Amazon おすすめ ★★★★★ 【内容紹介】 認知症を患うカケイは、「みっちゃん」たちから介護を受けて暮らしてきた。ある時、病院の帰りに「今までの人生をふり返って、しあわせでしたか?」と、みっちゃん…

『女の人差し指』 向田 邦子

女の人差し指 (文春文庫) 作者:向田 邦子 文藝春秋 Amazon おすすめ ★★★★★ 【内容紹介】 ドラマ脚本家デビューのきっかけを綴った話、妹と営んだ小料理屋「ままや」の開店模様、人間町からアフリカまで各地の旅の思い出、急逝により「週刊文春」連載最後の作…

『累犯障害者』 山本 譲司

累犯障害者 (新潮文庫) 作者:譲司, 山本 新潮社 Amazon おすすめ ★★★★★ 【内容紹介】 殺人、売春、放火、監禁、偽装結婚……。彼らはなぜ、罪を重ねなければならなかったのか。障害者の犯罪をめぐる社会の闇に迫る。刑務所や裁判所、そして福祉が抱える問題点…

『くるまの娘』 宇佐見 りん

くるまの娘 作者:宇佐見りん 河出書房新社 Amazon おすすめ ★★★★★ 【内容紹介】 17歳のかんこたち一家は、久しぶりの車中泊の旅をする。思い出の景色が、家族のままならなさの根源にあるものを引きずりだす。 【感想】 家族から「かんこ」と呼ばれているかな…

『私の頭が正常であったなら』 山白 朝子

私の頭が正常であったなら (角川文庫) 作者:山白 朝子 KADOKAWA Amazon おすすめ ★★★★★ 【内容紹介】 私の哀しみはどこへゆけばいいのだろう。切なさの名手が紡ぐ喪失の物語。最近部屋で、おかしなものを見るようになった夫婦。妻は彼らの視界に入り込むそれ…

『看守の信念』 城山 真一

看守の信念 看守の流儀 作者:城山真一 宝島社 Amazon おすすめ ★★★★★ またもやられた!火石マジック!これは絶対前作を読んでから、読んでほしい。 釈放前の更生プログラムに参加した模範囚が、外出先で姿を消した。発見されるまでの「空白の30分」で何が起…

『永山則夫 封印された鑑定記録』 堀川 惠子

永山則夫 封印された鑑定記録 (講談社文庫) 作者:堀川 惠子 講談社 Amazon おすすめ ★★★★★ 【内容紹介】 連続射殺犯・永山則夫。犯行の原因は貧困とされてきたが、精神鑑定を担当した医師から100時間を超す肉声テープを託された著者は、これに真っ向から挑む…

『残月記』小田 雅久仁

残月記 作者:小田雅久仁 双葉社 Amazon おすすめ ★★★★★ 【内容紹介】 近未来の日本、悪名高き独裁政治下。世を震撼させている感染症「月昂」に冒された男の宿命と、その傍らでひっそりと生きる女との一途な愛を描ききった表題作ほか、二作収録。「月」をモチ…

『同志少女よ、敵を撃て』 逢坂 冬馬

同志少女よ、敵を撃て 作者:逢坂 冬馬 早川書房 Amazon おすすめ ★★★★★ 【内容紹介】 独ソ戦が激化する1942年、モスクワ近郊の農村に暮らす少女セラフィマの日常は、突如として奪われた。急襲したドイツ軍によって、母親のエカチェリーナほか村人たちが惨殺…

『新しい星』 彩瀬 まる

新しい星 (文春e-book) 作者:彩瀬 まる 文藝春秋 Amazon おすすめ ★★★★★ 【内容紹介】 幸せな恋愛、結婚だった。これからも幸せな出産、子育てが続く…はずだった。順風満帆に「普通」の幸福を謳歌していた森崎青子に訪れた思いがけない転機。娘の死から、彼…

『夜が明ける』西 加奈子

夜が明ける 作者:西加奈子 新潮社 Amazon おすすめ ★★★★★ 【内容紹介】 15歳の時、 高校で「俺」は身長191センチのアキと出会った。 普通の家庭で育った「俺」と、 母親にネグレクトされていた吃音のアキは、 共有できることなんて何一つないのに、互いにか…

『博士の愛した数式』 小川 洋子

博士の愛した数式(新潮文庫) 作者:小川洋子 新潮社 Amazon おすすめ ★★★★★ 【内容紹介】 「ぼくの記憶は80分しかもたない」博士の背広の袖には、そう書かれた古びたメモが留められていた―記憶力を失った博士にとって、私は常に“新しい”家政婦。博士は“初対…

『フィンセント・ファン ・ゴッホの思い出』 ヨー・ファン・ゴッホ・ボンゲル

フィンセント・ファン・ゴッホの思い出 (Artist by Artist) 作者:ヨー ファン・ゴッホ=ボンゲル 東京書籍 Amazon おすすめ ★★★★★ 【内容紹介】 美術史上の巨匠を同時代の人物が描く、ハンディにして骨太の伝記シリーズ刊行開始。 第1作は、『ひまわり』など…

『羊は安らかに草を食み』 宇佐美 まこと

羊は安らかに草を食み 作者:宇佐美まこと 祥伝社 Amazon おすすめ ★★★★★ 【内容紹介】 認知症を患い、日ごと記憶が失われゆく老女には、それでも消せない “秘密の絆" があった。八十六年の人生を遡る最後の旅が、図らずも浮かび上がらせる壮絶な真実。 過去…